何本にもわかれていた道が、ひとつずつ消えていく。 やがて残ったのは、出口までしっかりと続く、悲しい一本道。 「……なんでこんなこと……」 匠は、切なさと怒りとをミキサーで混ぜたような気持ちになった。 できれば、単なる事故であってくれたらよかった。 けれど、命懸けで託してもらったメッセージを、真実を、見過ごすわけにはいかない。 大好きで毎週欠かさず見ているアニメの主人公も、真実はひとつだと明言している。