「いない?誰とも仲良くなりたくないってことですか?」 「あ、えっと……その……」 「自信のあるなしに関係なく、言ってみてください。思いがけないことがヒントになることもありますから」 微笑む秋に、少し怯えが取れたのか、田中は訥々と説明し始めた。 「あ、は、はい……。ヒメちゃん以外は、その、犬とドラゴンだけで……。でもドラゴンはマジック、つまり魔法をかけてくれたから、除外……して。残るのは犬だから、犬……いぬ……」 ここで浮夫が「そうか!」と声をあげた。