「ほぉ」 眉を上げながら、宗が感心を示す。 「会ったときもだったけど、やっぱり匠くんはすごいね。ねえ?桜庭先生」 驚きを隠さず目を見開いた浮夫が、匠の隣にいる真紀子に声をかけた。 「え……あ、まあ。ミステリーのドラマやアニメは、よく好きで見てますから」 「よかった……。毒じゃないのね」 香苗も安堵の表情を見せ、他の者たちも緊張が解けた様子。 ――大丈夫かな、この人たち……。