黒木は、そう言って俺の腕に自分の腕を絡めてきた。 「ね、早く帰ろ!」 勝手なことを言ってることに罪悪感がある俺は、黒木を拒むことが出来なかった。 それからも、何度も別れ話を切り出す俺に、聞いてないふりをする黒木。 結局、俺は黒木と別れられないまま、毎日黒木と一緒に帰っていた。 そんな俺たちの姿を、詩音が毎日見ていたことも知らずに・・・