あなたに見守られながら・・・


ああ、藤島くんの匂いだ・・・あたしの大好きな匂い・・・

「紫藤・・・」

あたしの背中に回された藤島くんの腕に力がこもる・・・
息が出来なくなるくらい、あたしは強く抱きしめられていた。

「俺、あいつと別れるから!だから、もう少し待っててほしい!勝手なこと言ってるのはわかってる・・・でも、俺、紫藤のこと好きだから・・・毎朝キスしてたのも、紫藤のことが好きだから・・・だから、待っててほしい・・・」

藤島くんの告白に、涙がとめどなく流れてきて、あたしは声が出なかった・・・

藤島くんの手が、あたしの頬に触れる・・・
そしてその手で涙を拭った藤島くんは、
「ごめんな・・・」
と呟いた・・・