裏庭に着くと、もう松本は着いていた。
「なんだ・・・島本先輩もいたんですか・・・」
と露骨に嫌な顔をして言う松本。
詩音だけに話があるから、俺に向こうへ行けと言う。
なんなんだ?!後輩のクセに!
「松本!俺にケンカ売ってんのか?」
「違いますよ。っつうか、そんなに紫藤先輩のことが心配ですか?俺に取られないか。」
何か、俺の心の中を見透かされたようて・・・ムカつく・・・
「なんだと~!?」
「もう!いっくんも松本くんも、やめてよ!なんなのよ!いきなりケンカして!とにかく、松本くんの話聞くから、いっくんは向こうで待ってて!」
詩音にそう言われて渋々ベンチの方へ行く俺を、鼻で笑う松本。

