「ってぇ・・・」
「やめて!いっくん!」
「お前、こんなやつかばうのかよ!」
「そうじゃない!いっくんに暴力振るってほしくないの!いつもの優しいいっくんでいてほしいの!」
泣きながらそう言うあたしをいっくんは抱きしめて、前川先輩にこう言った。
「もう二度と詩音の前に現れるな!もし今度詩音に何かしたら、そん時は、絶対お前を許さない!わかったな!!」
「俺たち、本気ですから。わかったら、もう行ってください。」
チッと舌打ちした前川先輩は、切れた口を押さえながら走って行った。
「詩音、もう大丈夫だからね・・・」と、優梨が泣いてるあたしをなぐさめてくれている。
なかなか泣きやまないあたしを、とりあえずいっくんの家にみんなで送り届けてくれた。
みんなに聞こえない声で、「ちゃんと、イチローに言うんだよ」と言って、優梨と藤島くんは「じゃあ、また明日ね~」と言って、帰って行った。

