「いっくん!ねぇ、開けて!」
部屋の外から何度呼んでも、返事をしてくれないいっくん。
「いっくん・・・」
あたしはチョコを渡すのも忘れて、家を出た。
「あ、チョコ・・・」
置いて行こうかと思ったけど、やっぱりちゃんと渡したくて・・・
あたしはチョコを持って帰ることにした。
1人で歩いていると、家の近くで「詩音ちゃん」と呼ばれた。
それは・・・前川先輩だった・・・
「詩音ちゃん、坂下公園で待ってるよって手紙渡したよね?俺、待ってたんだけど・・・ま、いいや!今から行こう!」
そう言った前川先輩は、あたしの腕を掴み、強引に坂下公園に連れて行った。

