駅に着いたら、藤島と優梨がもういた。
「かわいいよ♪」「キレイだよ♪」と言い合って抱き合う詩音と優梨。
女はよくわからん。
藤島もそんな詩音たちに呆れたのか、
「ほら、もう行くぞ!」
と言って歩き出した。
その藤島に優梨が
「藤島、ほら、詩音かわいいでしょ?あたしもだけど(笑)」
と聞く。
「なんか、七五三みてぇだな」
と言う藤島。
その時、詩音が一瞬悲しそうな顔をしたのが見えた。
「お前っ、何言うんだよ!詩音、大丈夫!ホントにかわいいから!藤島、てめぇ、かわいい詩音見るの禁止!わかった?」
そう言って俺は詩音を抱きしめた。
「ごめん、ごめん!ま、とりあえず行こうぜ!」
藤島のその声に、やっと歩き出した俺たち。

