もう一度布をとると、奏太は笑っていた。 なんか、馬鹿にされた気分…。 『どこに住んでんの?』 『札幌』 『私は東京』 『スカイツリー近い?』 私は目を丸くした。 『スカイツリーって何?』 今度は奏太が目を丸くした。 『この間出来たやつ。 東京タワーよりデカい』 『えー! そんなの知らない』 鏡の向こうで奏太は何かを探し始める。