私はこのときのために買ってきたスケッチブックをとる。 『おかえり』 それを見ると奏太は笑って、ただいまと言った。 …聞こえないけど。 奏太は着替えると、紙に書き始める。 『080-xxxx-xxxx』 電話番号だ! 『私、携帯持ってない』 『五年後にかけて』 それを見て、つい笑ってしまう。 奏太も、気にしててくれたんだね。