「紫音くぅん!!一緒に帰ろうよぉ」
と言ってくるのは今朝右腕にしがみついていた女だ
今は3番目の彼女だけど
「いいよ」
と答えて、あたしはカバンを持ち歩き出す
「わぁ、ちょっと待ってぇ」
と言ってパタパタと腕を横に振り、可愛らしく走っている女
今更ながらに名前なんだっけー、と考えていると腕を絡めてきた女
今朝嗅いだ香水が鼻を指し、顔を歪めそうになる…
「なんて呼んだらいい?」
と極々自然に聞いてみる
只名前がわからないから聞いたに過ぎないこの言葉
それに気が付いているかは知らないが、女は嬉しそうに上目遣いをして
「彩織って呼んで?」
と言ってきた
彩織って名前ね、と頭に覚えこませ
「わかった、彩織ね」
と名前を言えば
「もう一回ゆって?」
と首をかしげる
そんな行動可愛くともなんとも思わないあたしにとっては、必死にかわい子ぶっている彼女を笑う材料にしかならない

