最低最悪男子はあたしです





「ちょっと、当たりなさいよ!!」


いやいやいや、当たりなさいって


嫌だよ、痛いし


「俺叩かれるようなことしたっけ?」



そう問えば、もう彼女は怒りよりも悲しみの方があったようだ


また泣きだす


「酷いぃ…!!うぅ…最低!!うっく…」



最高の褒め言葉、ありがとう


でも、“酷いぃ”の言い方は“酷良い”にしか聞こえないから、気をつけてねー


女の泣き顔を見て満足したあたしは、楽しすぎてテンションが上がっている


「じゃ、もうHR始まるから行くね」



何事もなかったかのように


涙を拭ってあげることもせずに


あたしは1人、教室へと戻って行った