針が指しているのは、午後5時。 「…………えぇ!?」 学校が、もうとっくに終わってる時間だった。 「しゅっ駿!!私ってまさか……」 「うん。倒れてから一日中、ずっと保健室で寝てたらしいね?」 「そんな……」 夢を見ていただけの気がしたのに……実際は5時間以上も寝てたなんて信じられない。 「あ。そういえば… 『立野』って子が、梨乃を家まで運んでくれたんだけど……」