********** 「23時すぎか…。疲れた…」 確実に保存した事を確認した僕は、帰り支度をする。 ずっと座ってパソコンを叩いてただけなのに体中が痛い。 「……運動不足かな…」 目もショボショボする。 「坂上君? 終わったの?」 「へ? あ、木庄さん。どうしたの、君も残業?」 「うぅん。忘れ物を取りに来たの」 木庄さんは僕の向かいの席の女の子。…女性と言った方が正しいかも。 背筋がピンとして姿勢が気持ちがいいぐらいキレイ。 私服の彼女を見るのが初めてで、思わず視線で追いかける。