次の日の朝、私の心は空っぽだった。
感覚的に、わかったのだ。
──…冷たい感じがした。

やっぱり…、そんな簡単にはいかないか。

「雫ー?起きてるのー?」
「起きてる!今行くよ」

お母さんに返事をし、私はベッドから出てリビングへ向かった。

「おはよ、雫。昨日、優心くんの家行ってどうだった?」
「楽しかったよ」

私はにこり、微笑んだ。

「そう、よかったわね。ママも飲み会楽しかったわよ~」
「そっか。あれ、お母さん今日は早く家出るって言ってなかった?まだ時間平気?」
「…、やっばい!雫ありがとう!気を付けて行ってくるのよ!いってきまーーすっ」
「いってらっしゃい」

お母さんは慌ただしく出ていった。