席替えをしてから、何度も彼女の心を読もうとした。

授業中、

休み時間、

昼休み、

クラスの連中がおもしろいことをしてるとき、

たくさんの時間の中で、読み取ろうとした。

それなのに…

いつも、彼女は何も思っていなかった。


全てが、空っぽだった。

「優心、なに見てんだよ?ん、宮崎雫?
なに、お前、好きなわけ?」
「いや、ただ、おもしろいと思って。
興味がわくんだよな、アイツ」

その男子は、意味分んねぇって顔をしていた。


俺は時間が重なるたび、


興味が募っていった。