「抵抗なんて、ありませんよ」
「それじゃぁ、どうして…」

「優心、一度……能力の事で、泣いたんです」

あの日、公園で優心の弱さと涙を目の当たりにして。
なにか、あたしに出来ることはないのか。
ずっと、考えてきた。

「優心の、力になりたいんです」

しばらく、沈黙が続く。

「能力を消す方法は…ないことは、ない」

その沈黙を破ったのは、

おじぃちゃんの、一言。

ないことは、ない。

つまり……ある、ってこと…だよね?


「しかし…」

だけど、おじぃちゃんは難しい顔をする。