別に睨んでねぇっつの。
まぁ…2人きりになれたから、いいか。

「雫、なにかしたいことあるか?」
「え?うーん…、あっ!卒業アルバム見たいな」
「卒アル?」
「うん。…ダメ、かな」
「全然いいよ。ちょっと待ってな」
俺は本棚から卒アルを出す。
「ほい」
「ありがとー。優心、何組だった?」
「ん?1組」

そう答えると、雫はペラペラとページをめくり、個人写真のところを見た。

「優心、今より顔ちょっと幼いね」
「そうか?自分じゃあんま分んねぇな」
「でも、笑顔は変わんないね」
「え?」

雫は個人写真を見終わると、またページをめくり始める。