俺は太陽と杏奈の後ろ姿を見送って俺と杏子は二人きりになった。


「うーん……太陽大丈夫かぁ?」


「陽太は昔っからブラコンだよね」


クックと笑う杏子。
俺は小さい時に杏子に会った記憶は全く無いんだけど


「いつか会ったか?」


「んー……小2の時の運動会の日にご飯食べた」

杏子の記憶力は驚異的だと思った。小2の時なんて全く覚えてない


空き教室の窓に背中を預けてる杏子を見る


「覚えてるよ、初恋だもん」


「え?誰に初恋?」


ちょっと期待した。
けど


「太陽に」


「そっか」


いつもこんな、俺が好きになる奴はだいたい太陽のが好き


太陽は優しいから絶対うなずかないけど


「でも、運動会の日に失恋したんだよ」


「マジか、」


「だって太陽、杏奈じーと見てるし杏奈が太陽じーと見てるし陽太はブラコンだし」


相変わらずクックと笑う。けどその笑い方はすごく楽しそうだった


俺は緩むほっぺを緊張させて、いま俺を好きだったらいいのにと思った


「今、好きな奴はいるのか?」


「いるよブラコン陽太」

グサッと刺さる。
窓を開けてこっちに背を向けた。誰を好きとか聞けないけど


何か小さいな杏子


「ブラコンってどの辺が?」


「太陽とずっと一緒に居るし、色々、世話やいてるしこの前なんか……」

杏子は、はっとしてこっちを見た
杏子っていつから見てたんだ


いつから……


他人が気づかないくらいにしか俺は太陽の世話なんてやいてない


いつから見てたんだ。