「なっなんの話してるんですか?!しかも姉御って…タツさん歳上でしょ?!」


「え?自分は未唯さんと同じ1年生っすよ?」


「!?」


「でも尊敬する陣さんのマブダチなら俺にとってはタメでも姉御っす」


「!!?」





あたしは驚きすぎて腰が砕けそうになる。


タツ…1年生だったんだ!


背が高いし態度も大きいからてっきり先輩かと思ってた!





「自分、授業とかあんま出てねぇんで知らないっすよね。一応1年C組なんすよ」




C組って…あたしの隣のクラスだし。







「それよかパン食ってください」



「え?でもタツさんの分は…」



「自分は姉御の前では食えません。あと呼び名はタツで良いっす」



「あの…それ、あたし伊勢谷先輩とはそんな仲では…」



「姉御は控えめなんすね、でも謙遜しないでください。佐和さんが言ってたんで間違いないっすよ」



「…………」






ダ…ダメだ。

この人は何を言っても通じない…。





あたしは仕方なくタツの前でイチゴジャムのパンを食べ始めた。




タツはあたしのそんな姿を仁王立ちのままずっと見ていた。