佐和先輩はニッコリ笑うとなぜかまたエンジンをふかした。





「え?えぇ?佐和先輩??」



もしかして…

お巡りさんを事故に合わせたのにこのまま逃げちゃうの?!




「大丈夫だよ。ケガは大したことないみたいだから」


「でっでも…」


「ほら、つかまらないと落ちちゃうよ?」


「!」





あたしが慌ててギュッとしがみつくと、佐和先輩はふっと笑った。





「いい子だね。早く陣に会いに行こう」





ヴォンヴォン!


そしてバイクはまた走り出した。