「ど、どうしよう佐和先輩……
あたし…お巡りさん事故させちゃった…」



「ん?あのハンカチ未唯ちゃんのなの?」






佐和先輩にあたしは冷や汗をかきながらコクリとうなずく。




「あああの…けっしてわざと狙ってハンカチを投げた訳ではなく……どっどうしよう…!あたし刑務所行きですか!?」





まさかこんな所でこんな不運…


伊勢谷陣のところへ早く行きたいだけなのに。


お巡りさんまでケガさせて……





「佐和先輩…どうしよう…あたし…うぅ」






半泣きのあたしに佐和先輩は優しく微笑む。



「なに言ってるの?未唯ちゃんは捕まらないよ」



「…ほ、ほんとですか??」



「うん。それどころか未唯ちゃんのおかげで逃げ切れそうだ」



「………へ?」



「やっぱり未唯ちゃんは陣の言う通り女神かもしれないね」