実はあたし

伊勢谷陣と守くんがお見舞に来てくれた翌日も学校を休んだんだ。



あの日、伊勢谷陣にドキドキさせられ過ぎたせいで熱が悪化したみたい。



ほんと……

伊勢谷陣に関わるとあたしの心臓は休まらない。



真澄ちゃんもあたしの前の席に座る。





「それで、未唯はどうするの?返事はもちろんOKなんでしょ?」


「そ…れは……」


「なにその反応、まさか迷ってるの?」


「う…うん……」




あたしの回答に真澄ちゃんは目を大きくさせる。




「なんで?!あんな風に未唯を守ってくれて、私伊勢谷先輩ならありだと思うけど」



「だだだって…あの伊勢谷陣とあたしだよ?!全然釣り合わないし…」



「釣り合わない?誰の意見よそれ」



「うぅ……そんなの誰でもないけど…でも…世間一般には…」



「なにそれ」





真澄ちゃんは呆れた顔を浮かべる。





「そっそれに!それだけじゃなくてっ…なんていうかあたし…」


「うん?」


「あたし……」





あたしは人差し指同士をモジモジさせながらうつ向く。






「あたし……伊勢谷陣のこと考えると不安で苦しくなるんだもん…」