部屋にはいると、あたしはヨロヨロと部屋のクッションを2つ用意する。



「未唯ちゃんはそんなことしなくて良いから寝てて?」


「……へ??」




守くんはあたしをベッドに寝かせる。




「あ、ありがと守くん…」



守くんは相変わらず優しいなぁ。






最後に部屋に入ってきた伊勢谷陣は、珍しいものでも見るようにあたしの部屋を見渡す。



そういえば

伊勢谷陣にあたしの部屋を見られるの初めてだよね。





……もう少し綺麗にしとけば良かったな。





「普段はもう少し綺麗なんですけど…はは…」



さりげなく言ってみるが


「ふぅん。つ―か守はこの家に通い慣れてんだろ?なんか飲み物持ってこいよ」




伊勢谷陣にはそんなことはどうでも良いらしい。


ランドセルを置いていた守くんは顔を上げる。




「え?あ、うん…未唯ちゃん何か頂いていい?」


「いいよ、冷蔵庫に確かジュースが…」





あたしが答えると守くんはパタパタと部屋を出て言った。