あたしはしゃがみこむと守くんをギュッと抱きしめる。






「ごめん…ごめんね、守くん…」


「未唯ちゃん……？謝ってるのは僕だよ？」


「守くんはすごく勇敢だよ！あたし…ビックリしちゃったもん！」


「……ほんと？」






あたしは守くんの首元に顔を埋めながら首をうんうんと振る。






悪いのは全部あたしだ。



タツや佐和先輩…それに伊勢谷陣。


みんながちゃんと教えてくれてたのにずっと現実から目を反らして…


バカみたいに慎ちゃんを信じて。




自分の好きな人を悪者にしたくなかったあたしの弱さが


守くんをケガさせたんだ。






「守くん……ごめんね。ありがとう……」





あたしなんかのために、本当にありがとう。


守くんのおかげであたし、やっと目が覚めたよ。