真澄ちゃんが保健室に連れてきてくれたおかげでしばらく横になると体だけはラクになった。



だけど保健室でひとりでいるとあたしの気持ちはまた暗く沈んでいく。







――…俺、処女も色気ねぇのも好みじゃないもん。




慎ちゃんの言葉が頭の中でぐるぐる回る。


確かに慎ちゃんはあたしの手すらつないでくれなかった。


信じたくないけどあれは慎ちゃんの本音なんだ。



あたし、女としてどんだけ惨めなんだろう。


あたしがもっと美人で可愛いければ慎ちゃんも少しは好きになってくれてたのかな?




「…………」



あたしは涙が滲むのを制服の袖でゴシゴシする。



ダメだなあたし。


あたしってこんなにマイナス思考な性格だっけ?



泣くな。


明るく元気があたしの取り柄なんだ。


ツラいときこそ上を向いて笑顔になろう。





あたしは保健室のベッドで天井を見つめてギュッと唇を噛みしめた。