*
「なあシノ、この色どう思う」
赤が好きだ。
赤を連想させるものも。血液、夕日、ミニクーパー。
だけどミニクーパーは青だと言い張るのがこの同僚だ。
「どれ?」
俺の名前を半分までしか呼ばない夏木が自分のモニタを指していた。
タブレットを滑らせていたペンを止め、その指の先に目を遣る。
確か、劇団のポスターだと言っていた。彼の友人が団員だとか言って、仕事もよくこちらに回ってきた。
「これ。俺的にはこんな夏空みたいな青がいいんだけど」
見れば等幅フォントで書かれたキャッチコピーが青で彩られていた。
そもそも夏木はセンスが悪いわけではない。
俺とはまた違うタイプだったけれど、会社の即戦力には間違いなく、きちんと要望通りの仕事をこなしていた。いや、要望プラスアルファの、だ。
「なあシノ、この色どう思う」
赤が好きだ。
赤を連想させるものも。血液、夕日、ミニクーパー。
だけどミニクーパーは青だと言い張るのがこの同僚だ。
「どれ?」
俺の名前を半分までしか呼ばない夏木が自分のモニタを指していた。
タブレットを滑らせていたペンを止め、その指の先に目を遣る。
確か、劇団のポスターだと言っていた。彼の友人が団員だとか言って、仕事もよくこちらに回ってきた。
「これ。俺的にはこんな夏空みたいな青がいいんだけど」
見れば等幅フォントで書かれたキャッチコピーが青で彩られていた。
そもそも夏木はセンスが悪いわけではない。
俺とはまた違うタイプだったけれど、会社の即戦力には間違いなく、きちんと要望通りの仕事をこなしていた。いや、要望プラスアルファの、だ。



