「お姉さまは・・・ た、高宮さんのことが好きなんでしょ?」 私は思い切って言った。 「えっ・・・どうして!?」 「高宮さんは、お姉さまのこと 好きだよ。お姉さまも口では言わないけど 好きなんじゃないの!?」 私は声を張り上げてそう言った。 「でも、私には選ぶ権利がないの。 この藤堂家に生まれた限りは 藤堂財閥を守る義務がある。 そして、私はこの家の長女。 私1人のわがままでこの婚儀を 断ることはできないわ。」 お姉さまは真剣な眼差しで 私を見た。