「今の藤堂財閥は窮地にたたされているの。
そのうえ、お父様が倒れて・・・
お母様だけじゃもちきれないの。
藤堂財閥が破綻すれば、何百万人もの人々が
不況に陥るわ。リストラだけじゃもう駄目みたい。
そんな中藤堂財閥をなんとかするために
婚儀がくまれたの。
相手は石油関連の大きな業者。
今、藤堂財閥が一番必要としている会社なの。
まぁ、簡単にいったら石油王の息子との縁談ってわけ。」
お姉さまはそう言ってお母様との話を
教えてくれた。
「その、婚儀は断れないの!?」
私にはひとつ心残りがある。
高宮さんのことだ。

