「ち、ちか・・・近い、よ」
昂と私の顔の間はほんの数センチ
「あ?聞こえねーな。」
嘘!バカ!聞こえてるでしょ!
そう思っていても声に出すことは出来ない
「ん?何か言いたいことあんだろ?ほれっ、早く言ってみ?」
そう言うと昂はギリギリのところまで私に顔を近づけ不適に微笑んだ
そんな風に笑われると逆に怖いんですけど?
「やっ、放してよ。」
抵抗してみせても男の人の力には全くかなわない
「見ないうちに抵抗するよーになったんだ?前の美玲ちゃんはもっと素直だったけどなぁー?」
なっ!何よそれ!
「と、とにかく!放してよ!」
「いや」
な!何でよ?そこは放すでしょ!
「ほれっ、早く言ってみ?・・・梨緒見てんぞ?」
昂は私の耳元でそう囁いたんだ

