聞き慣れた低い声に私は振り返る
そこには、扉にもたれて腕を組んでいる昂の姿が
「こ、昂!あんたどうしてここに・・・」
ベットに腰掛けていた梨緒は立ち上がりそう言った
「えー?どうしてって・・・まぁ、オレの婚約者がここにいるって聞いたから?」
昂はだるそうに髪を触りながら私を見つめた
「い、いつ来たの!?もしかして・・・話聞いてた?」
梨緒は急に慌て出した
私も昂が来なかったら、別れるって言ってたところだった
まさか、昂の話聞かれてた?
「あんま聞いてないから安心しな。オレが来たときはんーと、美玲、遅かったね・・・ぐらいかな?」
それ、一番最初じゃない!
そういつもならツッコンでいただろう
でも今はそうもいかず・・・って、最初から聞いてたの!?
梨緒に目線を向けると落胆したように肩を落として居た
「で?お前はさっき何て言おうとしたんだ?え?めんと向かってこのオレにちゃんと言えよ、ほらっ?」
昂が近づいて来たと思ったら私の顎をクイッとあげて不適に微笑みそう言った

