「お嬢様、事務所の廊下にいたときと同じ顔をしてます。」 事務所の廊下にいたとき? 私は振り返る。 ・・・あっ。 高宮さんに妹みたいだって言われて ショックで落ち込んでいたときに 西島と目が合った。 「・・・・・。」 「高宮様のことですね。」 私は西島の言葉になにも反応しなかった。 言いたくなかったから。 それ以降、西島は何も言ってこなかった。 それなりに気を使ってくれているのだろう。 気づけば私は深い眠りについていた。