「で、でも・・・西島はそんなことしない、じゃない・・・」
そう言うと西島はさっきよりも私に顔を近づけ、両腕を縛り付けた
「お嬢様はお分かりでないでしょうが、執事だからといって何もしないと安心してはなりません。わたくしも一人の男なのですから。」
西島は失礼いたしましたと言い私の両腕を放した
私は金縛りにあったかのように硬直してしまい動けない
「まあ、お嬢様がどうしてもとおっしゃるのなら一晩中側にいてさしあげてもかまいませんが・・・何があっても保証いたしませんよ?」
そう言って妖艶な微笑みを私に向ける
「・・・いい」
「やっと諦めがつきましたか。お嬢様はやはり頑固でわがままでございますね。」
そう言って今度こそ扉に向かっていく西島のタキシードの裾を私は咄嗟に掴んでいた
「・・・いい・・・よ。それでも」
私は言葉にしてからなんて大胆なことを口走ったのか今更ながら恥ずかしくなった

