私は、頬膨らましながら 部屋から出た。 「別に、1回失敗したぐらいで怒らなくてもいいじゃない。」 私は、ひとりで ぶつぶつと芹澤さんに向けて愚痴をこぼした。 「また、芹澤さんに 怒られたんだー?」 背後から聞き慣れた優しい声がした。 「・・・高宮さん。 お久しぶりですね。」 「久しぶり。 美玲ちゃん。 あの一件から事務所に顔見せないから心配した。 でも、元気そうだな。」 そう言って私に笑顔を見せる高宮さん。