事務所に着くとお姉さまが 焦った様子で私のほうに走ってきた 「美鈴!!よ、よかった~ もう帰ってこないと思った。」 走ってきたせいか、お姉さまが 膝に手をおいて息をしている 「芹澤さんが、美鈴を探してた ねぇ、芹澤さんは―――――」 「分かってる。今から話しつけてくるから。」 私は、お姉さまの言葉を遮ってそう言った。 「み、美玲もしかして ほんとに辞める分けないよね?」 私は、お姉さまの言葉には振り返らなかった。