事務所の外に出るといつの間にか日は暮れ 西島はいなかった。 気を使ったのか、また温泉にでもいったのか 私は、もう高宮さんを諦めた。 でも、正直そんなことできるはずがない。 もう、高宮さんを好きで いちゃいけないと思うと涙があふれた。 私って、なんて未練がましい女なんだろ。 1人、涙を流しなが日の暮れた町を とぼとぼ歩く。 ふと目に付いたテレビのショーウィンドー そこには、今朝の藤堂財閥と葛城グループに 関するニュースがながれていた。