ようやく私たちを乗せた車が事務所に着いた。 「ここからは私一人で行く。」 「わかりました。 何かあればすぐにご連絡下さい。」 西島はそう言いながら見送ってくれた。 大きな事務所に入るなり、お姉様が慌てた様子で走ってきた。 「美玲!!」 お姉様も婚約破棄したこと知ってるのかな。 「そのことなら、私がなんとかするから。」 私は、俯きながらそう言った。 「何言ってるの!? 芹澤さんが美玲に話しがあるって。」 話し?何だろ。