「ねぇ、昂はどうして弁護士 目指そうと思ったの!?」 私は、流れてく町の風景を 眺めながらそう聞いた。 「守りたい人がいるからかな。 それは誰とは限定してない。 俺が役立つことで誰かが幸せに なってくれたらうれしいと思ってる。 もちろん、美玲もな。」 ―――――――――ドキっ 思わず、彼の横顔に見入ってしまった。 こんな真剣な顔もできるんだ。 私なんてどうだろ? なんのために弁護士になろうと思った?