車内の中でもまだ言い合いは続いた。 「これ見ろよ。俺って天才じゃね?」 昂はいきなり雑誌を見せてきた。 それは、昂が新人弁護士として 掲載されていた。 「それ、見たことあるし。 っかどうしてあんたみたいな奴が注目 されてるの?世間の目はおかしいわよ。」 私の愚痴は絶えることない。 「それは、俺には実績があるからだよ。 高校も法学部の推薦で行ったしな。」 途中から始めた私とは 経歴が全くと言っていいほど 違うものだった。