えっ!? やばいよ、やばいよ。 「私も、乗ります!!」 私が慌てて電車に乗ろうとしたとき 高宮さんが手をだした。 「転ぶといけないから。」 ―――――。 私は、思考停止寸前で高宮さんに手を強く握られた。 私の鼓動が速まる。 何が起きたかわからなかった。 「あ、ありがとうございました。」 私は、うまく喋れなかった。 「うん。あのままだと、多分溝に引っ掛かってこけてたと思うし。これからは気をつけろよ。」 そう言って、高宮さんはぶっきらぼうに私の頭をポンポンと叩いた。