「やってきました!久しぶりの・・・・学校!!」

 あの日から1週間たって今日は始業式。うれしい!!

 でも、あたしに友達はいないんだよねー(泣)だって・・・

 スカートはひざ上ピッタシ、髪は後ろで素朴にひとつにまとめて、

 おまけに黒縁メガネ。地味でダサすぎる・・・。

 「にいちゃんや瑚禽は、かっこいいしかわいいのになー」

 ・・・あ。そうそう、にいちゃんの名前は樹原 灯夜(とうや)、

 妹は樹原 瑚禽(ことり)っていうんだ!!で、それぞれあだ名が

 あって、にいちゃんは「トーヤ」、瑚禽が「こと」であたしが、

 梓だから「あず」。あずっていうのは凛ちゃんと洸ちゃんが

 つけてくれたんだ。あたしはお気に入り!

 「凛ちゃんと洸ちゃんに会いたいな・・・」

 ほんと、会いたい。

 「さっ!クラス表見にいこっ!」







 あたしは2-3になった。窓側の席だった。それで、じっと空を見ながら

 友達ほしーなーと思っていたら先生が入って来た。あたしのクラスの先生は

 村上っていう先生。すっごいおもしろいっていう噂がある。そしたら、

 「えーとみんなおはよう!とりあえず体育館へGOだ!」

 すると「それだけかよっ!」って1人の男子が笑い出した。そしたらみんな

 「たしかにー!」って笑い出した。いやでも、ほんとーに「たしかに」だわ。

 「うるせぇ!」って先生が笑いながら出て行った。





 あたしはこれから楽しい1年になりそう!って思いながら体育館に行った。