微かにユミちゃんの手が震えてるのに気づいて強く握り返す。 僕のせいで大切な人を傷つけてしまった。 本当に本当はイツキくんが好きなユミちゃん。 「チアキくん、ありがと…」 「ううん。お礼ならイツキくんに言ってね」 さらりとイツキくんの名前を言うと、ユミちゃんは目を丸くした。 彼氏の口から元カレの名前が出るんだもんね。 そりゃ、驚くのも当たり前だよね。