あたしの幼なじみは男の子です。 目の前に立つ彼は王子様でもヒーローでもない。 一人の男の子。 チアキくんはちゃんとあたしに伝えてくれた。 だから、あたしも向き合わなきゃ。 「……」 「……」 いざ、決心してもなかなか口が開かない。緊張する。足が震える。 それを察した彼はちょっと外出ましょうか、と提案してくれた。 助け船かな。チアキくんの優しさに涙が溢れそうになるのを堪えた。