「そんななおくんに、彼女ができたって聞いたのはつい最近だった。」 サキさんは私にハンカチを差し出しながら、話を続けた。 「その彼女があなたって聞いた時は、――気が狂いそうになったわ。だから、二人を引き離そうと思ったの。でも、なおくん・・私があなたに会いに行くっていったらね、なんていったと思う?」 彼女は切なげに外を見つめていった。 「・・・彼女には手を出さないでくれって、あなたを庇ったの。」 「え・・・?」 予想外の言葉に驚愕した。