「……若菜は重症で、臓器がつぶれてしまった所があったの。それで――その人は若菜に自分の臓器の一部を提供した。成功率の高い移植手術のはずなのに……若菜の方だけ成功して、その人の方は…………死に至る結果になってしまった。」 そう言われて、私は絶句した。 見知らぬ他人の私を庇った上に臓器提供までしてくれた人が……私のせいで死んだ…? 心の中の何かが崩れた気がした。 罪悪感でいっぱいに埋もれてしまったような――――とても哀しい気持ち。 そして次のお母さんの一言で、私の心にとどめをさした。