「ふーん…この子が?」 さっきまで可愛らしく笑っていたサキさんが、急に顔を歪めて。 私を下から舐め回すようにジロリと睨んだ。 「きっと、あなたは何もしらないんでしょうね?…なおくんの苦しみを知らないから…!」 「え…?」 急に語りだしたサキさんは私を軽蔑するようにみた。 「サキ、やめろ。」 そんなサキさんを直哉は急いで止めた。 「だって…なおくん!この子が…っ」 「サキ!」 怒鳴るように直哉はサキさんをなだめた。