りぼん結び。

「…おい、若菜」


「……っやだ。」


私はまるで拗ねた子供みたいに直哉の首にしがみついていた。



「はぁ……」


さすがに直哉も呆れたのか、溜め息を垂らした。

嫌われちゃったかな……。
そんな気持ちが頭によぎって、離れようとしたとき――――


「――…じゃあ、しっかり捕まってろよ。」


私の体がふわっと持ち上げられた。

いわゆるお姫様だっことかいうやつだ。

「…ぅわっ！」

周りの痛い視線を受けながら直哉は足を進めた。