信じる


チャイムが鳴る。

美和:「授業、受けられる?」

杏里:「うん、ありがとう。」

美和は心配そうに
ウチを見つめた。

杏里:「大丈夫だよ。」

美和:「ならいいけど…」

杏里:「教室、戻ろう。」

美和:「うん…」


その日、学校にいる間は
いつも通りに過ごした。

美和に心配されながらも
大丈夫だからと言って
一人で家に帰った。
外はもう
すっかり夜になっていた。

着信音が鳴る。

杏里:(…幸樹だ。)

杏里:「もしもし。」

幸樹:「もしもーし、体調大丈夫?」

杏里:「うん、もう大丈夫。」

幸樹:「よかった♪明日、何時に津田沼?」

杏里:「何時でもいいよ。」

幸樹:「…じゃぁ10時でっ!!」

杏里:「わかった。」

幸樹:「なんか、怒ってる?」

杏里:「怒ってないよっ」

幸樹:「ならいいけど…」

杏里:「…。」

幸樹:「杏里、」

杏里:「ん?」

幸樹:「大好きだよっ」

それは、
本心ですか?

杏里:「…。」

幸樹:「あれ、足りなかった?wwwじゃぁ愛してるよ。」

本当に
そう思っていますか?

幸樹:「…杏里?」

幸樹の、
なにを信じていいの?

幸樹:「聞いてる?」

今は、

杏里:「…うん。」

幸せにはなれない。

幸樹:「どうしたの?」

“愛してるよ”って言われても

杏里:「…。」

笑顔にならない。