信じる


朝。
ウチの体は疲れていた。

杏里:(なんか昨日、色々ありすぎて思い出したくない…)

ベッドの上で
頭を抱えながら
そう思った。

制服に着替えて
1階へと降りる。
すでにお姉ちゃんが
朝ごはんを食べていた。

杏里:「おはよ…」

恵美(えみ)姉:「おはよぉ」

杏里:「海斗(かいと)は?」

海斗とは、ウチの弟のことだ。

恵美:「まだ寝てたよ。」

杏里:「…そっか。」

そう言いながら
ご飯が準備されてある席に
腰を掛けた。

恵美:「顔色悪いよ?」

杏里:「大丈夫。」

恵美:「大丈夫ならいいけど…倒れないでよ?」

杏里:「倒れないよーww」

ウチらはよく
不思議な姉弟と言われる。
必要以上に仲がいいからだ。
ケンカもするけど
いつの間にかすぐ仲直り。
両親が共働きで
いつもウチらが寝たあとに
帰ってくる。
朝も早くに出て
顔を合わせることは
滅多にない。
家事はほとんど
お姉ちゃんとウチが任されてる。
産んでくれたのは
お母さんだけど
育てられたのは
お姉ちゃんみたいなもんだ。
だから姉弟3人、
知らないことはないんだ。

恵美:「行ってきます♪」

杏里:「行ってらっしゃい。」

一人の朝ごはんはもう慣れた。
食べ終わって出る準備をする。
そのとき丁度、
いつも弟が起きる頃だ。

杏里:「おはよ、行ってくるね。」

海斗:「んー、行ってらっしゃい。」

杏里:「朝ごはん置いてあるからしっかり食べなね。戸締まり忘れずに。」

海斗:「わかってるよ、気を付けてね。」

杏里:「はぁーい|´v`●)」

まるでお母さんになった気分。
それはもう、
小学1年生の時から…